命の灯が消える、その時まで
お腹の鈍い痛みも、真夕と話していれば忘れられた。
村澤くんから野球部の話を聞けば、未来に希望が持てた。
藤塚くんのための曲を書いている時は、彼に出会えたことに感謝できた。
「高瀬さん、私不幸ばっかじゃないですよ」
「え…?」
「余命宣告されて、未来が見えなくなったけど、いろいろなことにチャレンジできた。今本当に幸せです」
それは私が初めて人に話した、純粋な本音だった。
メニュー