命の灯が消える、その時まで
「みーおり! 連れてきた!」
「あ、ありがとう」
私はさっと目元を拭って、笑って2人を出迎えた。
「完成したって本当か?」
「うん、デモまであるよ」
「マジか。さんきゅーな」
「ねーはやく聴こーぜー!」
「うん、今かけるね」
私は録音機の電源を入れて、再生ボタンを押した。
最初は不協和音。
不明確な音やペダルでもやもやした音。
題名は「夢」
これは本当にあの小説と同じ曲。
前半は寝ている時に見る「夢」で後半は未来への「夢」を表している。