命の灯が消える、その時まで
「まあ何はともあれ、楽しんでくるんだよ」
「はい、ありがとうございます」
そのあともいつも通りお辞儀をして、いつも通り部屋に戻った。
「明日が最後、か…」
分かってはいたことだけど、ショックだった。
でも、最後が藤塚くんとのお出かけだからいいのかな。
本当はもっと色々やりたかったけど。
きっとそれは望みすぎだ。
こんな私に友達ができて、好きな人ができただけでももう十分幸せじゃないか。
「…寝よ」
私は布団をかぶって、考えることを放棄した。