命の灯が消える、その時まで
「まっ、待ってください先生! どういうことですか!? 」
お母さんが必死の形相で先生に訊ねる。
「どういうことって…、彼女は末期のガンってことですよ。もっと発見が早ければ助かったかもしれないけど、痛いと初めて感じたのが昨日だそうだから、異例としか言えないね」
「だけど、3ヶ月って…! 」
「余命はあくまでも推定ですよ、お母さん。抗ガン剤治療はしていくわけだし、もしかしたらもっと生き延びるかもしれない。裏を返せばもっとはやく、っていうこともあるわけだけどね」
もっとはやくって、もっとはやく私は死んじゃうかもしれないの?
ついこの間まで普通に生きてたのに?
これまで書いてきたケータイ小説も、今書き途中のケータイ小説も、たくさんの人から感想とかもらえて。
ああ、こういうのも楽しいなって。
これで生きていきたいなって。
きちんと自分の将来を考えるようになって、初めて持った夢なのに。
諦めなくちゃいけないの?