命の灯が消える、その時まで
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*・*・*
【巳影side】
『すぐに手術室へ!』
『血圧が低下しています!』
『脈も不安定です!』
俺たちの病室の中をたくさんの看護師や医師が出入りしている。
その様子を俺、いや、俺たちは呆然と見つめていた。
どうなっているのか、全く分からなかった。
ただ1人、夕凪を除いて。
『なあ、夕凪、どうなってんだ?』
『萌音、萌音が…死んじゃうかもしれない…』
『は? 悪い冗談はやめろよ』
ぐいっと夕凪に詰め寄った俺を、日向がなだめる。
『まあまあ。夕凪、順を追って説明してくれる?』
優しい日向の声掛けに、夕凪はそっと頷いた。