命の灯が消える、その時まで



2人でひとしきり泣いて、給水器で目を冷やしてから部屋に戻った。


いくら冷やしたといっても、まだ腫れぼったい目。


それを見ても、日向くんも巳影くんも何も言わなかった。



ただ一言、遅かったなって。



巳影くんに至っては何も言ってくれなかったけど、夕飯のプリンを私にくれた。


それが彼なりの心配の印。



そんな不器用な優しささえ、キュンとしてしまう。



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