命の灯が消える、その時まで



突然棚に置いていたスマホが振動した。


誰だろう?

お母さん…にしては半端な時間だし。


ふと夕凪ちゃんを見ると、その手にはスマホが。


ああ、そういうこと。


きっと巳影くんと日向くんには内緒の話なんだ。



そう思ってLINEを開くと、思いがけない内容が送られていた。



【月が綺麗ですねって、あなたのことを愛していますって意味らしいよ。よかったね! 】



な、なんですと!?


たちまち私の顔は熱くなる。


ジト目で夕凪ちゃんを見ると、ぺろっと舌を出してカーテンを閉めてしまった。


もう、なんなのよ…。



そして再び振動したスマホ。


今度は何!


てっきり夕凪ちゃんだと思ってLINEを開くと、差出人は違う人だった。



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