命の灯が消える、その時まで
第1章
*・*・*
『ねえ、お母さん』
窓に目をやりながら、ベットの横に立っているであろうお母さんに話しかける。
『なに? 萌音』
『私、ホントに死んじゃうのかな? 』
『…っ』
お母さんが言葉につまる。
返事の代わりに聞こえたのは、かすかな嗚咽だった。
『ねぇ、お母さん』
私の声も震える。
『ごめんね、ごめんね』
お母さんから顔を背けているから、どんな顔をしているか、分からない。
でも、泣いていることだけは手に取るように分かった。
だって、私も泣いてるんだもの。