命の灯が消える、その時まで


「わかった、もういいよ。私も言いすぎちゃったし」


「萌音」と同じ立場で、客観的にそれを見るようになって、私も少しは変わったのかもしれない。


昨日はあんなに人のこと信じたくなかったのに。


でも、自分と似た境遇の人だから、仲良くしてみようかなって思えただけなのかも。



「ほんとか! ありがとう! じゃああたしのことは真夕って呼んでよ、実織! 」

「うん、真夕よろしくね」

「なーなー、実織ってどこの高校だったんだ? 」

「私? 私は東二校ってところだよ」

「東二校!? それって超進学校じゃん! 実織って頭いいんだなぁ」

「そんなことないよ。ずっとぼっちだったから勉強する時間がたくさんあっただけだし」

「実織ぼっちだったんだ。確かにそんな感じするけど」

「え、ちょっと失礼じゃない? 」



ああ、なんか自然に笑えてるかも。


久しぶりのガールズトークは、なんだかとっても楽しかった。



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