命の灯が消える、その時まで


___ねぇ、せっかくだし4人で行こうよ。ダブルデート的な。


病室に戻って服を選んでいるときに、突然そう言いだした夕凪ちゃん。


私は一瞬戸惑ったけど、結局はOKした。


きっとこれくらいの無理やり感がないと、私たちはデートできないまま離れ離れになっちゃう。


そう思ったから。



残念だけど、私と巳影くんの未来はそこまで明るくない。



巳影くんはともかく、私はいつ死んじゃうか分からないんだから。



無事、巳影くんと日向くんも外出許可を取り、あとは服を決めるだけ。


行き先はここから電車で2つ先の駅のそばのショッピングモール。


身支度に時間のかかる私や夕凪ちゃんに比べ、ちゃっちゃか支度を済ませてしまった男性陣は、一足先にショッピングモールに向かっていた。



外で待ち合わせるなんて、本当にデートみたい。


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