命の灯が消える、その時まで
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*・*・*
「え、デート? 」
「そ、デート」
「な、なんで私も…。真夕と村澤くんの2人で行けばいいじゃん」
「だーかーらー、恥ずかしいんだって! 頼むから付いてきてくれよぉ! 」
「いや、3人とか気まずっ! 」
「馬鹿、何言ってんだよ。あたしが言ってんのは、あたしと奏、それから実織とげんちゃんで行こうってことだよ」
「は? え、藤塚くん? 」
「そ。ダメ? 」
瞳をウルっとさせて小首を傾げる真夕。
なんでこの子はこうかわいいの。
……口調は雑なのに。
「別にいいけど、外出許可とれるの? 」
「…多分」
「…訊きに行こうか」
渋る真夕を連れて、馬淵先生のところへ。
一瞬嫌そうに顔をしかめた馬淵先生だったけど、真夕が押し切って外出許可をもぎ取った。
続いて熊沢先生のところへ。
こちらは快くOKしてくれた。