命の灯が消える、その時まで
「よかったぁ! じゃあ今週の土曜日な! 」
「うん、私は真夕と同じところで同じ話を聞いてたんだから知ってるよ。それより村澤くんと藤塚くんに言わなきゃなんじゃない? 」
「あ、そうだった! じゃあ実織はげんちゃんに連絡しといてくれよ。あたしは奏に伝えるからさ」
「あー、分かった」
そう返事を返した時には、もう部屋についていた。
「じゃあ、あたし今から親父たちくるからさ」
「うん、またね」
真夕が病室へ入っていくのを見届けてから、私も自分の部屋へ入った。
だけど、どうもつまらない。
今日は平日だから、お母さんが来るのも夕方だろう。
んー、何しよう。
「あ、そうだ…」
私は棚の中をゴソゴソやって、お母さんに買ってきてもらったばかりの五線譜を取り出した。
そして五線譜と筆記用具を持って、病室を出た。