僕は君に夏をあげたかった。
花火が上がる。
赤や青や紫や。
色々な夏の空の色をまとって。
私たちはもう何も語らずに、2人でそれを見ていた。
互いの体温や、鼓動を分け合うように寄り添いあって。
佐久良くんの体はやっぱり熱くて、きっと熱があって、こうしているのもつらいのかもしれない。
でも、それでもなんでもないように私に触れる彼の思いに応えたくて、私はあくまでわかっていないふりをする。
なんでもない、普通の恋人同士みたいに。
きっと、もう、しばらくはこうしていられないから。
「……佐久良くん」
「松岡さん」
私たちの顔が近づき、唇が近づき、そのまま短いキスを交わす。
夜の海のキスは、潮と、ちょっぴりの汗と
病院の匂いがした。
………信じている。
またあなたとこうしていられる日がくると。
ずっと信じているから。
赤や青や紫や。
色々な夏の空の色をまとって。
私たちはもう何も語らずに、2人でそれを見ていた。
互いの体温や、鼓動を分け合うように寄り添いあって。
佐久良くんの体はやっぱり熱くて、きっと熱があって、こうしているのもつらいのかもしれない。
でも、それでもなんでもないように私に触れる彼の思いに応えたくて、私はあくまでわかっていないふりをする。
なんでもない、普通の恋人同士みたいに。
きっと、もう、しばらくはこうしていられないから。
「……佐久良くん」
「松岡さん」
私たちの顔が近づき、唇が近づき、そのまま短いキスを交わす。
夜の海のキスは、潮と、ちょっぴりの汗と
病院の匂いがした。
………信じている。
またあなたとこうしていられる日がくると。
ずっと信じているから。