結婚も２度目だからこそ！

――そして、それは起こった。


彼女に夢中で、鍵を回しサムターンが回った音も、ドアが開かれる音も、近付いてくる足音も、彼女との行為に夢中で全く気付かなかった。



寝室の扉の前に人影を感じ、ドサッと何かが床に落ちた音で我に返る。

そして、その方向を見て身体の動きが止まった。


――京香……！！



その時の京香の顔は忘れられない。

今でもたまに脳裏に蘇る事がある。



なんてことをしてしまったんだろう……！！




そう気付いた時には、既に遅かった。

離婚すると冷たく言われ、京香の姿はもうそこにはなかった。