結婚も2度目だからこそ!
先輩がそう言い終えた辺りで、ワインがチーズの盛り合わせと共に運ばれ、目の前に置かれる。
先輩はグラスを持って、「乾杯」と私のグラスに軽くあてた。
毎週一緒に飲みに行くようになって、この姿はもう見慣れたものだけど、やっぱり先輩は何をしても格好いいと思う。
ひとつひとつの表情や仕草、全てが絵になる。
加えて性格も悪い訳じゃないし、悪い部分を探す方が大変なくらいだ。
それなのに、なぜ先輩は前の彼女さんと別れたんだろう?
「先輩、聞いてもいいですか?」
「ん?なにを?」
「先輩はどうして前の彼女と別れたんですか?」
その言葉を聞くなり、先輩は驚いた表情で私を見た。
そして乾いた笑いを漏らす。
「はは、もしかして河合さんに聞いたのか」
「話の流れで、先輩に彼女がいたってことだけは。だけどそんなに長く付き合っていたのに、なんでダメになっちゃったんですか?」
先輩はグラスに入ったワインを飲み干すと、はあ、と大きく息を吐いて天井を見上げる。
どうやらあまり思い出したくない過去のようだ。
って当たり前か。私だってもう思い出したくもないし。
聞いてしまってから気付いて、なんだか申し訳なくなってしまった。
「……あ、ごめんなさい。言いたくないなら言わなくても」
「俺も京香ちゃんと同じだよ」
「え?」
「浮気されたの。前の彼女に」
先輩はグラスを持って、「乾杯」と私のグラスに軽くあてた。
毎週一緒に飲みに行くようになって、この姿はもう見慣れたものだけど、やっぱり先輩は何をしても格好いいと思う。
ひとつひとつの表情や仕草、全てが絵になる。
加えて性格も悪い訳じゃないし、悪い部分を探す方が大変なくらいだ。
それなのに、なぜ先輩は前の彼女さんと別れたんだろう?
「先輩、聞いてもいいですか?」
「ん?なにを?」
「先輩はどうして前の彼女と別れたんですか?」
その言葉を聞くなり、先輩は驚いた表情で私を見た。
そして乾いた笑いを漏らす。
「はは、もしかして河合さんに聞いたのか」
「話の流れで、先輩に彼女がいたってことだけは。だけどそんなに長く付き合っていたのに、なんでダメになっちゃったんですか?」
先輩はグラスに入ったワインを飲み干すと、はあ、と大きく息を吐いて天井を見上げる。
どうやらあまり思い出したくない過去のようだ。
って当たり前か。私だってもう思い出したくもないし。
聞いてしまってから気付いて、なんだか申し訳なくなってしまった。
「……あ、ごめんなさい。言いたくないなら言わなくても」
「俺も京香ちゃんと同じだよ」
「え?」
「浮気されたの。前の彼女に」