結婚も2度目だからこそ!
***
定時になり、社員はまだ仕事をしている中、一足先に帰る準備をする。
派遣は滅多なことがない限り、残業はない。
気持ちとしては、出来ることがあるなら残業しても構わないんだけど、時給が高いから上からの指示がない限り残ることは出来ない。
先に帰るのを申し訳ないと思いつつ、「お疲れさまでした」と声を掛けて、部屋を出た。
「――待って、京香」
廊下を歩いていると、後ろから声を掛けられる。
聞き慣れた声にドキリとしながら、振り向いた。
「智樹。お疲れ様」
「あのさ、いきなりなんだけど、今日の夜は暇?俺もう少しで終わりなんだ。ちょっと会いたいなー……なんて」
智樹は少し照れながら話す。
顔を赤らめているのが可愛くて。
「え?あ、うん。大丈夫だけど。……泊まった方がいい?」
つい、そう聞いてしまった。
私がそう言うと、智樹は嬉しそうな表情を惜しげもなく見せる。
まるで小さな子供のように。
「お、おう!俺は願ったり叶ったりだけど、京香はいいの?」
「別に泊まりを咎められるような年でもないし、別に構わないよ。着替え取って来てから向かうから、もしかしたら遅くなるかもしれないけど」
「全然大丈夫。じゃあ気をつけて来てな、待ってるから」
「うん」
智樹は軽く手を振ると、オフィスへ戻っていく。
心なしか嬉しそうに、ステップしながら戻っていくから、思わず噴き出してしまった。
もう、本当に可愛い人。
智樹を知れば知るほど、好きになっていく。
好きになっていけば、不安も比例して大きくなっていく。
でも、智樹が言ってくれた言葉を思い出せば、安心が生まれて。
――きっと、大丈夫。
そう思わせてくれるから、とても不思議だ。
定時になり、社員はまだ仕事をしている中、一足先に帰る準備をする。
派遣は滅多なことがない限り、残業はない。
気持ちとしては、出来ることがあるなら残業しても構わないんだけど、時給が高いから上からの指示がない限り残ることは出来ない。
先に帰るのを申し訳ないと思いつつ、「お疲れさまでした」と声を掛けて、部屋を出た。
「――待って、京香」
廊下を歩いていると、後ろから声を掛けられる。
聞き慣れた声にドキリとしながら、振り向いた。
「智樹。お疲れ様」
「あのさ、いきなりなんだけど、今日の夜は暇?俺もう少しで終わりなんだ。ちょっと会いたいなー……なんて」
智樹は少し照れながら話す。
顔を赤らめているのが可愛くて。
「え?あ、うん。大丈夫だけど。……泊まった方がいい?」
つい、そう聞いてしまった。
私がそう言うと、智樹は嬉しそうな表情を惜しげもなく見せる。
まるで小さな子供のように。
「お、おう!俺は願ったり叶ったりだけど、京香はいいの?」
「別に泊まりを咎められるような年でもないし、別に構わないよ。着替え取って来てから向かうから、もしかしたら遅くなるかもしれないけど」
「全然大丈夫。じゃあ気をつけて来てな、待ってるから」
「うん」
智樹は軽く手を振ると、オフィスへ戻っていく。
心なしか嬉しそうに、ステップしながら戻っていくから、思わず噴き出してしまった。
もう、本当に可愛い人。
智樹を知れば知るほど、好きになっていく。
好きになっていけば、不安も比例して大きくなっていく。
でも、智樹が言ってくれた言葉を思い出せば、安心が生まれて。
――きっと、大丈夫。
そう思わせてくれるから、とても不思議だ。