結婚も2度目だからこそ!
急いで電車に乗り、家へと戻った。
夜と明日の分の着替えをカバンに詰め、自分自身もラフな格好に着替えて出掛けに、テレビを見て寛いでいた母に声を掛ける。
「お母さん、私、今日帰らないから」
その言葉に母は驚いて、勢いよく振り向いた。
大きく目を見開いて私を見ている。
「は?あんたまさか出来たの……?相手は?」
「……うん。ゴメン言うの遅くなって。高校の先輩なんだけど、職場が偶然一緒でさ。それで」
「今度こそ、大丈夫なんでしょうね?」
「大丈夫だと、……思います。その、凄い真面目で、先の事も真剣に考えてるって言ってくれてるし……」
母は、最初眉間に皺を寄せて、私の話を聞いていた。
だけど、徐々にその皺は消えていき、いつもの朗らかな母に戻る。
"先の事"
その言葉が、母の厳しい表情を解かしたようだった。
「へえ……。二度目のあんたにそう言うんだから、かなり覚悟があるみたいね。うん、よろしい。楽しんでらっしゃい。いつでもいいから家に来るようにも伝えておいてね。お父さんにも言っとくから」
「う、うん。ありがと」
「気を付けてね」
母に快く送り出されたことに、正直ホッとする。
家に来るように、か。
智樹に伝えたら、どんな反応するんだろう?
喜んでくれるかな。
じゃあ早速休みの日にでも!なんて言われたらどうしよう。
なんて少し浮かれながら駅へと急ぐ。
駅へ着き、改札口へ向かおうとした、その時だった。
「――あ……」
人ごみの中、ある人を見て、そう声が漏れる。
あちらもまた気付いたのか、私を見て歩を止めた。
夜と明日の分の着替えをカバンに詰め、自分自身もラフな格好に着替えて出掛けに、テレビを見て寛いでいた母に声を掛ける。
「お母さん、私、今日帰らないから」
その言葉に母は驚いて、勢いよく振り向いた。
大きく目を見開いて私を見ている。
「は?あんたまさか出来たの……?相手は?」
「……うん。ゴメン言うの遅くなって。高校の先輩なんだけど、職場が偶然一緒でさ。それで」
「今度こそ、大丈夫なんでしょうね?」
「大丈夫だと、……思います。その、凄い真面目で、先の事も真剣に考えてるって言ってくれてるし……」
母は、最初眉間に皺を寄せて、私の話を聞いていた。
だけど、徐々にその皺は消えていき、いつもの朗らかな母に戻る。
"先の事"
その言葉が、母の厳しい表情を解かしたようだった。
「へえ……。二度目のあんたにそう言うんだから、かなり覚悟があるみたいね。うん、よろしい。楽しんでらっしゃい。いつでもいいから家に来るようにも伝えておいてね。お父さんにも言っとくから」
「う、うん。ありがと」
「気を付けてね」
母に快く送り出されたことに、正直ホッとする。
家に来るように、か。
智樹に伝えたら、どんな反応するんだろう?
喜んでくれるかな。
じゃあ早速休みの日にでも!なんて言われたらどうしよう。
なんて少し浮かれながら駅へと急ぐ。
駅へ着き、改札口へ向かおうとした、その時だった。
「――あ……」
人ごみの中、ある人を見て、そう声が漏れる。
あちらもまた気付いたのか、私を見て歩を止めた。