十九時、駅前
『用はそれだけ。じゃおやすみ』

「……はい。失礼します」
 
……はぁーっ。

通話を終えて、ため息。
あの人がなにをしたいのか、
私には少しも理解できない。
 

それから毎日、
片桐課長から大量のLINEが
入るようになった。

「おはよう」「おやすみ」はもちろん、
どうも少しでも暇を見つけると
なにかといれているみたい。

いちいちそれに返すのも大変だし、
第一私は
あまりこまめに携帯をチェックしない方なので、
日に二、三度しか返さないんだけど。

でも意外なことに、
そのことについて文句をいわれることは
滅多になかった。
 

金曜日。
届いたベッドに青くなった。

……だって。
そのベッドはシングルよりも遙かに大きくて。

……なにこれ?
私、ひとり暮らしのはずですが?
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