十九時、駅前
朝、目が覚めて、
隣で眠っている片桐課長に
昨日のことは夢じゃないんだと思い知らされた。
……こんなことして。
私、一体?
でも、嫌じゃなかった。
片桐課長だったらいい、
とかあたまの隅で思ってた。
次第に形付いていく自分の思いが怖くて、
そっとベッドを出て冷たい水で顔を洗う。
……気付いちゃ、ダメ。
気付いたら、つらくなる。
「笹岡、起きたのか?」
「あ、はい。おはようございます」
「ああ、おはよう」
優しく笑う片桐課長に胸が苦しくなった。
……私にあんなことしといても。
この人の心が見えない。
なに考えて、あんな。
「……なに泣きそうな顔、してるんだよ」
苦しそうに顔を歪ませた片桐課長の手が、
私を引き寄せる。
「そんなに嫌だったのか?」
「……なんで、片桐課長は」
「……俺の勝手だろ」
いつもの乱暴な言葉とは反対に、
私を抱きしめる手は優しい。
……私、少シハ、期待シテモイイデスカ?
隣で眠っている片桐課長に
昨日のことは夢じゃないんだと思い知らされた。
……こんなことして。
私、一体?
でも、嫌じゃなかった。
片桐課長だったらいい、
とかあたまの隅で思ってた。
次第に形付いていく自分の思いが怖くて、
そっとベッドを出て冷たい水で顔を洗う。
……気付いちゃ、ダメ。
気付いたら、つらくなる。
「笹岡、起きたのか?」
「あ、はい。おはようございます」
「ああ、おはよう」
優しく笑う片桐課長に胸が苦しくなった。
……私にあんなことしといても。
この人の心が見えない。
なに考えて、あんな。
「……なに泣きそうな顔、してるんだよ」
苦しそうに顔を歪ませた片桐課長の手が、
私を引き寄せる。
「そんなに嫌だったのか?」
「……なんで、片桐課長は」
「……俺の勝手だろ」
いつもの乱暴な言葉とは反対に、
私を抱きしめる手は優しい。
……私、少シハ、期待シテモイイデスカ?