十九時、駅前
「はあ?なにいってる?
別に参加してくれた人なら、
笹岡じゃなくても送るけど」

「私でもですか?」

「当たり前だろ」

「ほんとに?」

「なに?疑うの?」

「いえ……」
 
見下すような片桐課長の視線に、
佐波さん他二名はいたたまれなくなったのか、
そそくさと休憩室を出て行った。

「なにやってる。
おまえもさっさと仕事に戻れ」

「……はい」
 
机に戻ってため息。

片桐課長が助けてくれたことには感謝してる。
ああいう場だったから、
あんな風にいうしかなかったこともわかってる。
でも、なんで私は傷ついてるんだろ?
 
すっ。

視界の隅にスーツの袖。
顔を上げると片桐課長の後ろ姿。
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