十九時、駅前
「は?なにいってるんだ?
俺は、
付き合ってるつもりだったんだけど……?」

「だから!付き合ってなんか……え?」

「いや、
俺は付き合ってるつもりだったんだけど。
だから、一緒に住んでたし、
おまえとそういう関係になったし、
……おまえは違うのか?」

「だって、好きとか付き合って欲しいとか、
いわれてない……」

「だって、そういうのは……俺の勝手だろ」
 
ぷぃっ、視線が、逸れる。

……そして、
片桐課長の顔は、ほんのり赤くなってて。

「もしかして、
それってずっと、照れてたんですか?」

「うるさい」

「片桐課長って、
俺様なのは、照れ隠しなんですか?」

「黙れ」

「でも、自分のアパートそのままだったり、
一回帰って出社したり」
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