Independence〔インディペンデンス〕―境界の先―
第一章
出逢いは教卓で
「松宮美春です。よろしくお願いします」
クセの無い黒髪をそのままたらした頭がゆっくりと床の方へ下がり、上がる。自己紹介をするときにほぼ恒例行事となっているお辞儀をした彼女、美春の顔はニコリともせず、緊張している風でもなく、ただただ無表情を保っていた。
「松宮さん。じゃあそこの後ろの席に座ってもらえる?」
「はい」
一瞬だけチラリと先生の顔を見ると指された席へと移動し座った。
『転校生』ただその言葉一つで、いつもとはまったく雰囲気の違う教室内。美春が隣に座った男子生徒は、かなりそわそわしている。
「びじーん」
「うわっタイプだわぁ」
クセの無い黒髪をそのままたらした頭がゆっくりと床の方へ下がり、上がる。自己紹介をするときにほぼ恒例行事となっているお辞儀をした彼女、美春の顔はニコリともせず、緊張している風でもなく、ただただ無表情を保っていた。
「松宮さん。じゃあそこの後ろの席に座ってもらえる?」
「はい」
一瞬だけチラリと先生の顔を見ると指された席へと移動し座った。
『転校生』ただその言葉一つで、いつもとはまったく雰囲気の違う教室内。美春が隣に座った男子生徒は、かなりそわそわしている。
「びじーん」
「うわっタイプだわぁ」