イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~

職員室に入るとすぐに若菜先生の姿を確認できた。

あたしはゆっくりとした足取りで先生の席に向かい、声をかけた。

「……先生」

「ちょっ、逢沢さん……。あなた……!」

若菜先生は濡れた髪と汚れたジャージ姿で現れたあたしをぎょっとした顔で見つめた。

「先生に話があってきました」

「話……?」

いぶかしげな表情を浮かべた先生は周りにいるほかの職員の視線に気が付いたようだ。

あたしのかっこうはどう考えたって普通ではない。

「場所をかえましょう。あなただってここじゃ話しづらいでしょ?」

先生は慌てて立ち上がりあたしの腕に手を伸ばそうとした。

けれど、寸前のところで手を引っ込めた。

先生は嫌悪感丸出しの顔をひきつらせる。

――濡れているジャージなんて触りたくない。

「――行きましょう。私についてきて」

先生の心の声が透けて聞こえてきた気がした。
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