イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「そうなんだ……。先生も一緒だったんだ……」
そう呟いた途端、全身の力が抜ける。
ヘナヘナと力なくその場に座り込み呆然とする。
誰もあたしの味方になどなってくれない。
理不尽な理由をつけられてあの3人からイジメられている柴村さんを助けたいと思った。
柴村さんは泣いたり怒ったり、そういう感情を表には出さない。
だけど、きっと心の中で泣いていた。
妹の美亜のように。
美亜と同じように苦しむ人を増やしたくはなかった。
だから、見て見ぬふりはできなかった。
柴村さんを救おうとすることで、亡くなった美亜へのせめてもの罪滅ぼしのつもりだった。
でも、結果はどう……?
結局あたしは柴村さんを救うことなどできなかった。
里ちゃんが言っていた。
『安易に助けようとすれば柴村さんが……――』って。
その通りになった。
あたしが綾香たちに刃向かったせいで、イジメのターゲットにされ、里ちゃんは登校拒否になった。
柴村さんは今まで以上のイジメを受けている。
あたしが動けば動くほど、最悪の結果になっている。