イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
そのとき、ふいに綾香が倉庫内のちりとりとホウキを手にとりマットの上に上がった。
ホウキでマットの上にいるゴキブリをチリトリに乗せると満面の笑みを浮かべた。
「アンタが悪いんだから。うちらに逆らった罰よ」
チリトリを持った綾香があたしに近付いてくる。
「や、やめて……」
頭の中に警告音が鳴り響く。
「あははは!マジで綾香ヤバすぎ~!」
マミがお腹を抱えて笑う。
「それはやりすぎじゃないっ?」
みやびが顔を背ける。
「やだ……お願い……」
息を吸い込もうとしてもうまく吸うことができず過呼吸気味になる。
3人の声が頭の中でくぐもって聞こえる。
「2人とも、そいつのことおさえて!!」
綾香の指示であたしの両腕をおさえたマミとみやび。
必死になって抵抗したものの無駄だった。
「アンタが悪いんだから」
綾香はそう言うと、あたしの胸元のジャージをグイッと引っ張った。
そして、そのままチリトリを傾けてあたしの胸元にゴキブリを放り込んだ。