イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
でも、彼は結婚していた。
この学校へ赴任するちょうど半年前に。
私にとってそんなことは大したことではなかった。
彼がもう少し早くこの学校へ赴任してきていれば、結果は違っただろう。
私の方が彼と出会うのが少し遅かっただけ。
『私……好きなの。関先生が……。結婚しているのは知ってるわ。でも、それでもいいの……』
飲み会の帰り道、私は酔ったふりをして先生の腕に自分の腕を絡ませた。
顔にも体にも自信はある。彼の妻を見たことはないけれど、まだ若い彼が私に落ちないはずがないと自負していた。
『若菜先生……』
彼はためらいながらも私を受け入れてくれた。
それは当然の成り行きのように思えた。
罪悪感などこれっぽっちもない。彼と私は互いに出会い結ばれるために生まれてきたとすら思った。
それからは定期的に連絡を取り合い、ラブホで待ち合わせるようになった。
ラブホなら周りの目は気にしなくても彼との楽しいひと時を心行くまで堪能できる。
こうやってコソコソ合わなくてはならないのは今だけ。
彼の離婚が成立するまでの我慢だ。