イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~

「わーかーなーセンセ~!」

「ひっ!!」

突然背中を押されてくわえていたタバコが口から離れた。

タバコの先端の火種はくすぶったまま私のふくらはぎにぶつかる。

「熱いっ!!」

タバコがぶつかった部分を見ると、ストッキングが破れ赤くなっている。

よかった。大した傷ではなさそうだ。

ホッとした途端、怒りが込み上げてきた。

突然背中を押すなんてふざけた真似したのは一体誰!?

「ちょっと!!」

急いで振り返り、背中を押した人物を睨み付ける。

「あれれ~?先生どうしちゃったのぉ~?」

目の前にいたのは大きな目を丸くして不思議そうな表情を浮かべる西園寺カンナだった。

「あっ……」

さっきまでの怒りが消え失せ、頭の中が冷静になる。

彼女を敵に回すのはマズい。

「さ、西園寺さんだったのね。急に背中を押すからビックリしちゃったわよ」

「ふふっ、だってビックリさせようと思って背中を押したんだもん~!あー、先生ってばタバコ吸ってる~!いけないんだーいけないんだぁ~!校長先生に言っちゃお~っと!」

西園寺さんの言葉に慌ててタバコを拾い上げ、携帯灰皿に押し込む。
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