イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~

「誤解よ!先生もね、いつも吸ってるわけじゃないのよ?でも、最近イライラすることが多くて」

「そうなのぉ~?例えばどんな~?」

空気を読まずに興味本位であれこれ聞こうとするめんどくさい子。

自分のクラスの生徒じゃなくて本当によかった。

「色々よ」

「ふーん。先生、彼氏とケンカでもしたのぉ~?」

「え?」

「若菜先生って彼氏いるんだよね~?先生と彼氏が歩いているの見たことある人がいるんだよぉ~?それでイライラしてるんだね~!」

西園寺さんの言葉に喉の奥がきゅっと詰まった。

この子、何を言っているの……?

「一体誰……?そんなデタラメ言っているのは」

平然を装おうとしても頬がわずかに震える。

それを見透かしたように西園寺さんはクスリと笑う。

「それはナイショだよぉ~!でも、ダメだと思うよ~?その彼氏って結婚して奥さんがいるんでしょ~?先生がしてるのは不倫だよ~?」

「なっ!」

言葉を失う。

まさか、誰かに見られていた……?

でも一体誰が見たっていうの……?

どこで……?関先生とは人目のつく場所では会っていない。

最新の注意を払って付き合ってきた。

それなのにどうして――。
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