イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「ムフフフフ~!なぁ~んっちゃって!全部嘘だよぉ~!!!先生ってば動揺しすぎだよぉ~!」
「え……?」
全部、嘘?さっき言っていたことは全部嘘だっていうこと?
カマをかけられていたんだ。
こんな小娘ごときにからかわれるなんて自分自身が情けない。
手のひらを痛いぐらいに握りしめる。
「あ、あなたね……先生をからかうのもいい加減にしなさいよ」
「ごめんなさぁ~い!でもさ……」
「でも、何よ。さっさと言いなさい」
思わず口調が冷たくなる。
『西園寺カンナさんのお父さんは君も知っているね?カンナさんにだけは粗相がないようにくれぐれも気を付けてくれ』
西園寺さんが転入してきたとき、校長にそう念を押された。
この辺りでは西園寺家は強力な力を持ち、誰も逆らえない。
そうやって甘やかしてきたから西園寺家のたった一人の娘であるカンナがこうやってつけあがるのだ。
「先生が不倫してるっていうことだけはハッキリしたよね~?」
ニヤリと笑ったカンナが悪魔のように見える。