イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
放課後になり裏庭で煙草をくわえながらスマホを操作する。

「100万!?」

【婚姻関係が継続している場合の不倫の慰謝料の平均は約100万です】

瑠香に100万も払えっていうの?そうでなくとも今日30万を母に貸したばかりなのに。

やっぱり振り込んだ30万は返してもらおう。

そういえば、1時間ほど前から知らない番号から着信が10件ほど入っていた。

もしかしたら事業を失敗した継父からのお礼の電話かもしれない。

継父とはもう何年も言葉を交わしたことがないし、ひとまず母に電話をかけてみよう。

発信ボタンを押してから耳にスマホを当てる。

【おかけになった電話番号は現在使われておりません】

無機質なアナウンスの声に心臓がきゅっと縮んだ気がした。

「な、なによ。どういうこと?」

確かに今朝方かかってきた母の番号にかけ直したのに。

もう一度同じ動作を繰り返しても、同じだった。

何かがおかしい。電話を諦めて、母に聞いた住所を検索する。

「えっと、4丁目の35番地の……」

スマホを持つ手が震えた。母が伝えてきた住所には3丁目までしか存在しない。
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