イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
火元がうち?火を使った料理もしていないのに?

だとしたら……。

「嘘――まさか……!!」

出勤前に吸ったタバコが原因……?

部屋はゴミが散乱しているし、一度火が付けば燃え上がるに違いない。

心臓が不快な音を立ててドクドクとなり続ける。

お金……。私のお金が……!!

弾かれたように走り出す。

火事といってもどの程度かはわからない。

部屋の一部分だけが燃える程度の火事ならば何の問題もない。

大丈夫、きっと大丈夫。

「先生、さようなら!」

校門を出る生徒たちの挨拶を無視して、全力力で駆け抜ける。

アパートまで走れば15分。

私はわきめもふらず走り続けた。
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