イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「ねぇねぇ、静子ちゃんがどこにいるか知ってる~?」
「知らない」
「カンナね、静子ちゃんにちょっとお話があるのぉ~!本当に知らないのぉ?」
「知らないって言ってるでしょ?そもそもあたしと柴村さんって仲良くないもん。逢沢さんのほうがよく知ってるんじゃないの?」
いじめられっ子同士、という言葉は飲み込んだ。
ポケットの中のスマホが再び震えだす。
その途端、スイッチを押されたかのように苛立った。
「ふーん。みやびちゃんなら知ってるんじゃないかなぁって思ったんだけどなぁ」
「――知らないって言ってるでしょ!?それに、あたしならって何!?」
「だって、カンナ知ってるんだもん~!みやびちゃんが静子ちゃんのことつねってイジメてるの!」
「――は?」
目の下が引きつる。
数分前の柴村の苦しそうな顔が蘇る。
「カンナね、最初は何してるのか分からなかったのぉ。だって、暴力って人を叩いたり蹴ったりすることだと思ってたから。でも、みやびちゃんは違うんだよね?親指と人差し指で力を込めてつねるんだよねぇ?しかも、洋服を着ていたらわからない部分だけ」
「は、ハァ!?何言ってるの?意味がわかないんだけど!」
笑い飛ばそうとしても、唇の端がうまく持ち上がらない。