イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
チラッと柴村さんを見る。
どんな表情を浮かべているのか、あたしの席からはわからない。
けれど、平然としていられるわけがない。
みんなの前で罵られて、けなされているんだ。
きっと泣き出してしまいそうなのを必死で堪えているに違いない。
そう考えるとたまらない気持ちになった。
「あ、つーかさ~」
クラスの誰一人しゃべろうとしない中、マミがさもいいことを思い出したかのよう言った。
「別に柴村がうちらの班でもよくない?」
「は?何言ってんのよ、マミ。あたしは絶対に嫌だからね!」
「違う違う。調理実習の日、柴村が来なければいいいだけじゃん。そうすれば、うちら3人だけだし楽しそうじゃない~?」
「あぁ、そういうことね」
マミの言葉に綾香が納得したようにうなづく。
「確かにそうね。柴村がこなければすべて解決ね」
綾香はそういうと、柴村さんの席まで歩いて行った。
「アンタさ、調理実習の日学校くんなよ」
クラス中が固唾をのんで見守る。
「あっ、別に調理実習の日に限定してるわけじゃないから。アンタが教室にいるだけで空気が汚れるし、いるだけで害になってるって自覚してよね」
綾香の言葉にも柴村さんはピクリとも反応しない。
それが綾香の逆鱗に触れたのかもしれない。