イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「みやび……どうし……て?」

苦しさに目を真っ赤に充血させ、眼球が飛び出しそうなぐらい目を見開く。

口の横から泡を吹き、あたしの手を長くとがった爪でガリガリとひっかく母に優しく微笑む。

「お母さん、もう少しの辛抱だからね。みやびがもう楽にしてあげる」

ずっと母は苦しんできた。

嫁姑問題、夫婦喧嘩、辛い介護生活。母はもう限界だったに違いない。

ストレスを抱え、母はあたしをつねることでそれを解消してきたんだ。

あたしだってそう。家でのストレスを学校で……柴村静子や逢沢優亜をイジメることで発散させていた。

でも果たしてそうすることであたしはストレスを発散できていたんだろうか?

今となってはもう分からないけれど。

ねぇ、お母さん。

もっと早くこうしておけばよかったね。

「お母さん、大好きだよ」

「グッ……ふっ……うっうぅ……」

母の顔が苦痛にゆがむ。

みやびと一緒に天国に行こうね。

あたしは笑顔のまま母の首を絞め続けた。


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