イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「合計で420円での買い取りとなります」

「安っ!」

重たい物を持ってわざわざ売りに来たのにたったそれだけ?

にこやかにそういう店員の顔をぶん殴りたくなる衝動を抑えて420円を受け取り外に出る。

髪の毛もそろそろ染めたいし、カットとトリートメントもしたい。

半年後には大好きなバンドのライブもあるし、チケットの購入資金も必要だ。

「どっかにお金が落ちてないかな~」

駅前付近にきてキョロキョロとあたりを見渡す。

「ん?何あれ」

強面の数人がスマホを片手に何かを探している様子が見て取れる。

スキンヘッドにサングラスに金のネックレス。

明らかに異質な存在に周りの人も困惑しているようだ。

でも、あたしには全く関係のないこと。

スッと強面の集団から視線を逸らした時、パッと目の前に誰かが現れた。

「ヤッホーー!」

「ひっ!!」

驚いたあたしを見て西園寺カンナがケラケラと笑う。

「マミちゃーん!こんなところで会えるなんてカンナ嬉しいなぁ~!」

「アンタ……なんでここに……」

「ん~?さっきたまたま見かけたのぉ~!リサイクルショップで何か売ってたでしょ~?」

「ハァ?つけてきたわけ?」

カンナを睨み付けた時、後ろに逢沢の姿があるのに気が付いた。

「アンタたちって仲良かったの?」

「そうだよぉ~!カンナと優亜ちゃんって仲良しだったのぉ~!ねっ、優亜ちゃん?」

「うん」

西園寺の言葉に逢沢がうなづく。
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