イジメ返し２ ～恐怖の復讐劇～
「――どうして？」

アパートの前に着いた頃には辺りは真っ暗になっていた。

暗闇の中から現れた複数の黒づくめの人間と逢沢優亜と西園寺カンナは険しい表情であたしを取り囲む。

「もう！マミちゃんってばズルすぎるよ～！カンナたちを置いて一人で逃げちゃうんだから！しかも、優亜ちゃんとカンナの二人に罪をなすり付けるなんて！」

「は、ハァ……？あたしは何の関係もないんだから」

足が震える。アパートの前まで来たということは全てがバレたということだろうか……？

「とにかく、家の中で話し合おう。お前たち家族がしたことは全部分かってるぞ」

２人の男はあたしを拘束するように両腕を掴んで耳打ちした。

がくがくと足が震えて歩けない。

左腕を掴む男の小指がない。右の男は腕の中間までびっしりと刺青が入り、片目は潰されたのか開いていない。

「ひぃ!!」

男たちは容赦のない力であたしを引きずっていく。

「じゃあ、マミちゃんまったねぇ～！カンナたちはもう遅いし帰るからね？」

何事もなかったかのように陽気に手を振るカンナを呼び止める。

「……ちょっ、待ちなさいよ!」

今はあの二人に助けてもらうほか道はない。

「お願い……、助けて!!」

警察でも誰でもいい。とにかく一刻も早く助けを呼んでほしい。

不本意ながら２人に助けを乞う。
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