イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「そうだわぁ。指だけじゃダメねぇ。足もダメにしなくちゃね。ペダルを踏めないようにしなくちゃ」
「や、やめてよ……。な、なにする気?」
「私の勝ち組人生を邪魔したあなたのことを許すことはできないのよ。まさか沢木さんにハメられるなんて思ってもみなかったわ」
「は?あたしは何にも知らないから……だから、やめて!!大声だすからね!!」
「好きなだけ叫べばいいわ。音楽室は防音だから。あはは……あはははは!!」
もう若菜ちゃんは以前の若菜ちゃんではない。
逢沢優亜も西園寺カンナも若菜ちゃんとグルなのかもしれない。
あたしがこんな目にあっていても二人とも表情一つ変えない。
それどころか、むしろ楽しんでいるようにすら見える。
「くっ……!」
制服のポケット中のスマホを取り出そうとしたものの、けがをした指ではポケットに手を入れることすら困難だった。
その間にも笑いながらジリジリと距離を縮めてくる若菜ちゃん。
「やめて!こっちにくるな!!」
指先が痛む。ポタポタと垂れた血が床にシミを作る。
そう叫んだとき、ポケットの中に強引に入れられた手によってスマホを奪い取られた。
「これ、もらっとくね?」
「逢沢……アンタ……!!」
「どう?追い詰められた気分は。イジメられてるとき、あたしたちはずっとこういう気持ちだったんだから。苦しいでしょ?助けてほしいでしょ?でも残念。これでもう助けは呼べないね?」
にんまり笑った逢沢に背中を向けて、音楽室のベランダに飛び出す。
今なら部活動をやっている生徒たちも大勢いるはずだ。
大声で叫べばきっと誰かが助けに来てくれるはず。
「――誰か!!誰か助けて!!」
お願いだから助けて――!!
けれど、そう叫んだ瞬間両足を掴みあげられてフワリと体が浮かびあがった。
振り返った先にいたのは、焦点の合わない瞳を空中に漂わせて満面の笑みを浮かべる若菜ちゃんだった。
体がベランダの柵を乗り越え落下していく。
嘘でしょ……?
このまま死ぬの――?地面に背中から叩き付けられる。
全身に恐ろしいほどの痛みを感じたのものの、2階だったこともあり意識はあった。
よかった……。生きてる……。
けれど、ふと自分の足元に視線を移した瞬間、わが目を疑った。
「足……あたしの……足が」
あらぬ方向に折曲がっている両足。
「キャー―――!!誰か先生を呼んで!!」
あたしに気付いた誰かが絶叫する。
まさか……そんな……。
その声を最後にあたしの意識はプツリと途絶えた。
「や、やめてよ……。な、なにする気?」
「私の勝ち組人生を邪魔したあなたのことを許すことはできないのよ。まさか沢木さんにハメられるなんて思ってもみなかったわ」
「は?あたしは何にも知らないから……だから、やめて!!大声だすからね!!」
「好きなだけ叫べばいいわ。音楽室は防音だから。あはは……あはははは!!」
もう若菜ちゃんは以前の若菜ちゃんではない。
逢沢優亜も西園寺カンナも若菜ちゃんとグルなのかもしれない。
あたしがこんな目にあっていても二人とも表情一つ変えない。
それどころか、むしろ楽しんでいるようにすら見える。
「くっ……!」
制服のポケット中のスマホを取り出そうとしたものの、けがをした指ではポケットに手を入れることすら困難だった。
その間にも笑いながらジリジリと距離を縮めてくる若菜ちゃん。
「やめて!こっちにくるな!!」
指先が痛む。ポタポタと垂れた血が床にシミを作る。
そう叫んだとき、ポケットの中に強引に入れられた手によってスマホを奪い取られた。
「これ、もらっとくね?」
「逢沢……アンタ……!!」
「どう?追い詰められた気分は。イジメられてるとき、あたしたちはずっとこういう気持ちだったんだから。苦しいでしょ?助けてほしいでしょ?でも残念。これでもう助けは呼べないね?」
にんまり笑った逢沢に背中を向けて、音楽室のベランダに飛び出す。
今なら部活動をやっている生徒たちも大勢いるはずだ。
大声で叫べばきっと誰かが助けに来てくれるはず。
「――誰か!!誰か助けて!!」
お願いだから助けて――!!
けれど、そう叫んだ瞬間両足を掴みあげられてフワリと体が浮かびあがった。
振り返った先にいたのは、焦点の合わない瞳を空中に漂わせて満面の笑みを浮かべる若菜ちゃんだった。
体がベランダの柵を乗り越え落下していく。
嘘でしょ……?
このまま死ぬの――?地面に背中から叩き付けられる。
全身に恐ろしいほどの痛みを感じたのものの、2階だったこともあり意識はあった。
よかった……。生きてる……。
けれど、ふと自分の足元に視線を移した瞬間、わが目を疑った。
「足……あたしの……足が」
あらぬ方向に折曲がっている両足。
「キャー―――!!誰か先生を呼んで!!」
あたしに気付いた誰かが絶叫する。
まさか……そんな……。
その声を最後にあたしの意識はプツリと途絶えた。