イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「SGグループ?」

「西園寺グループに決まってるでしょう!?」

「そんな……」

「今回のことで西園寺さんのお父様もカンカンに怒っているらしいわ!もううちはおしまいよ!!」

母は涙をこぼしながら帰り支度をする。

「そんな大けがするくらいなら……一思いに死んでくれればよかったわ。そうすれば、アンタの死亡保険金でお父さんの会社は何とかなったかもしれないのに!!」

母は結局、いたわりの言葉ひとつかけることなく病室を飛び出していった。

シーンっと静まり返った病室内で痛みと屈辱に涙を流す。

まさか……これも全部逢沢や西園寺にしくまれていたことなの?

イジメの仕返し?そんな……まさか。

「あっ、沢木さん。目が覚めたのね!」

そのとき、病室の扉が開き看護師が入ってきた。

「あの……あたしの怪我って……」

「言いにくいんだけど……両足と両手の指を粉砕骨折してしまったの。でも、脳にダメージがなくて本当によかったわ。不幸中の幸いね」

看護師は顔をしかめて苦しそうに言った。

「あっ、そういえばさっき廊下であなたのお友達に会ってこれを渡してくれって頼まれたの」

「えっ?」

「すぐに見せてほしいって言われたんだけど、今は手に包帯をしているし私が開いて見せるわね」

看護師はそう言うと、付箋のついているページを開いた。
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