イジメ返し２ ～恐怖の復讐劇～
因果応報？逢沢優亜の言うとおりになってしまった。

ねぇ、もしかしてみやびやマミにもあたしと同じような制裁を加えたの？あの二人は生きてるの？

ねぇ、何とか言いなさいよ。

あたしだけを苦しめればいいでしょう？それなのに、どうしてうちの家族まで巻き込むの。

あたし達はアンタたちを苦しめたかもしれない。

でも、アンタだってあたし達にやり返した。

イジメ返しをしたじゃない。

じゃあ、今度はアンタが因果応報を受ける番じゃない？

「あたし……また……ピアノ……できる？」

涙でぐちゃぐちゃの顔で看護師に尋ねると、看護師の顔が引きつった。

「わ、私はちょっと……これから先生が来るから先生に聞いてみて？」

あぁ、そうか。あたしはもうピアノも弾けないんだ。

全部失ってしまった。もうあたしには何も残されていない。

目をつぶると、逢沢優亜と西園寺カンナの笑顔が浮かんだ。

今すぐこの病院から飛び降りたいのに、飛び降りることもできない。

死よりも恐ろしい生き地獄。


「イジメ返し……成功よ」

そう呟くと、あたしはそっと目を閉じた。
< 242 / 259 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop