イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
柴村さんは先に職員室に向かったのかもしれない。
教室にはもう姿がなかった。
トボトボと一人で職員室へ向かう。
教室から出て一歩廊下に出ると楽しそうな笑い声があちこちから聞こえてくる。
――いいな。
心底そう思う。
ただ、平凡に学校生活を送りたいだけなのにどうしてこんなことになってしまっているんだろう。
それぞれ性格も外見も家庭環境も違う者同士が集まっているし、全員と仲良くなるのは不可能だ。
でも、みんなが少しの優しさを持てばいい関係が築けるかもしれない。
イジメなんていう卑劣な行為がなくなるかもしれない。
職員室の前に立つと、あたしは一度大きく息を吸い込んで職員室の扉を開けた。