イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
やっぱり先生は気付いていたんだ。
思わず顔がぱあっと明るくなる。
「先生、あの――」
「――って、聞きたいところだけどそんなのないわよね」
あたしの言葉を先生が遮る。
笑みを崩すことのない先生に違和感を感じて首を傾げた。
「え……?」
「うちのクラスに限ってイジメなんてあるわけがないものね。一応、確認のために聞いておこうと思っただけなのよ」
「先生……それって」
「イジメっていうのはね、お互いの誤解が生じて生まれる場合もあるのよ。加害者はイジメているつもりなんてなくてただふざけているだけ。でも、それを勘違いしてイジメられてるって大騒ぎする子もいるの」
「勘違い……ですか?でも、イジメられたって……相手が感じたらそれってイジメですよね?」
「違うわ。それはね、我慢が足りないっていうの」
我慢が足りない……?
目を見開いて固まるあたしにおかまいなく先生は続ける。
「人間ね、嫌なことだってあるの。人生は理不尽なことだらけよ?社会人になればよくわかるわ。それをイジメのせいにしてはダメ」
「意味が……わかりません」
顔が強張る。
この人は一体何の話をしているんだろう……。