イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「ありがとう……!」
柴村さんの気持ちが素直に嬉しかった。
「あの、私まだあまり使い方が分からなくて……。番号の登録の仕方もわからないので教えてもらえますか?」
「もちろん!じゃあ、スマホ貸してもらってもいい?あたしの番号を登録するから」
「お願いします」
柴村さんからスマホを受け取り、自分のスマホに柴村さんの連絡先を追加する。
そして、自分の連絡先を柴村さんのスマホに登録し終えた時、
「――なにこれ」
突然スッと横から差し出された手が柴村さんのスマホをひったくった。
それが沢木綾香だと分かった途端、柴村さんの表情が固くなる。
「アンタ、スマホなんて持ってたんだ?」
「え~これって、先週出た最新型のスマホじゃん~。昨日CMで見たし」
綾香から受け取ったスマホを食い入るように見つめているマミは勝手にスマホを操作し始めた。
「ていうかさ、柴村の電話帳1件なんだけど~!ウケない?家族とか友達いないわけ~?」
マミは電話帳や着信履歴などを勝手に見始めた。
「そういうの、やめたほうがいいよ!」
他人のスマホの中身を勝手に見るなんて許されるはずがない。
しかも、柴村さんは見ていいなんて許可していない。
立ち上がってマミの手にあるスマホに手を伸ばすと、その手を綾香に叩き落とされた。