イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「あれれー?それどうしたの?」
「あ……ちょっとね」
濡れているYシャツに気付いて西園寺さんが不思議そうに首を傾げる。
「少し赤くなってるねっ。もしかして火傷しちゃった~?ちょっと待ってね。カンナが手当してあげるから!」
西園寺さんはそう言うと、あたしの腕を掴んで椅子に座らせると保健室の中を動き回った。
「えっとー、冷やすものは~……。あっ、あったあった!」
ブツブツ言いながらも西園寺さんは保健室の中を熟知しているかのようにテキパキと動き回った。
「はい!この濡れタオル使って~?少し水ぶくれになってるからしばらく冷やしておいた方がいいよ~」
氷水で冷やしたタオルを差し出してにっこりと微笑む西園寺さん。
「ありがとう」
あたしはそれを受け取るとお礼を言った。
「西園寺さん具合が悪くて保健室にいたんでしょ?それなのにこんなことさせちゃってごめんね」
「ううん~!なんかね、さっきまでは頭が痛い気がしてたんだけど、もう治っちゃったみたい!」
「それならいいんだけど……」
「ねぇねぇ、逢沢さんじゃなくて優亜ちゃんって呼んでもいい?カンナのことは呼びつけでいいから。ねっ、いいよね~?」
「もちろん。じゃあ、カンナって呼ばせてもらうね」
「やった~!!カンナね、ずーっと前から優亜ちゃんとお友達になりたいと思ってたの!でも、なかなかしゃべるタイミングなくて。今日は本当にいい日だな~!」
思ったことをストレートに伝え、ニコニコと嬉しそうなカンナに思わずこちらまで笑顔が漏れる。