イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~
「――ち、違うよ!!」
あたしは勢いよく立ち上がって声をあげた。
綾香たちや里ちゃんが驚いたように振り返る。
「あたしが自分で取りに行ったの!!里ちゃんじゃない」
「ふーん。そうなの?」
綾香はあたしではなく里ちゃんに尋ねる。
里ちゃん、お願いだからそうだって言って。
あたしは里ちゃんを巻き込みたくない。だから――。
「ううん、違う。あたしが取りに行ったの」
「……へぇ。やっぱりね」
どうして……?
里ちゃんの言葉に目を見開く。
どうして本当のことを言ってしまったの?
ねぇ、どうして――!?そんなことをしたら里ちゃんが……。
里ちゃんは意を決したように綾香を見つめた。
「綾香ちゃん、お願い。優亜にもうああいうこと……」
「ああいうことって?は?ていうかさ、アンタあたし達がアイツの上履きを濡らしたとか思ってんの?」
「それは……」
「証拠は?ないよね?ないのにそういう言い方するわけ?アンタ何様よ」
綾香は早口でまくし立てる。