なくした時間にいてくれた
「はい、分かっています。今はまだ無理だけど、いつか花実さんのことは思い出に出来たらと……花実さんに恥ずかしくない大人になりたいと思います。でも、写真がもらえるとは本当に思っていなくて……届けてくれてありがとうございます」
花実の友だちからは写真のことを聞いていなかったらしい。花実の形見分けにあげたい物があるからもらって欲しいと言われ、付いてきてと頼まれたそうだ。
それで、昨日は一緒に来たけど、今日は用があるから柴山くんに一人でもらってきてと託されたという。
だから、まさか自分宛の写真だったとは思わなくて本当にビックリしたと弱々しい笑顔で話してくれた。
柴山くんは最後まで礼儀正しく頭を下げて、「ありがとうございました」と先に帰っていった。
私は冷めたコーヒーを飲んできれいな夕焼け空を見上げて、花実のことを思う。
花実の想いを伝えられて良かった。柴山くんの想いが聞けて良かった。
花実の友だちからは写真のことを聞いていなかったらしい。花実の形見分けにあげたい物があるからもらって欲しいと言われ、付いてきてと頼まれたそうだ。
それで、昨日は一緒に来たけど、今日は用があるから柴山くんに一人でもらってきてと託されたという。
だから、まさか自分宛の写真だったとは思わなくて本当にビックリしたと弱々しい笑顔で話してくれた。
柴山くんは最後まで礼儀正しく頭を下げて、「ありがとうございました」と先に帰っていった。
私は冷めたコーヒーを飲んできれいな夕焼け空を見上げて、花実のことを思う。
花実の想いを伝えられて良かった。柴山くんの想いが聞けて良かった。