なくした時間にいてくれた
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夏休みが終わって２週間が過ぎた土曜日。

父の突然の思いつきで海に行った。海水浴ではなく、近くにある定食屋さんが美味しいからと父、母、姉、私の四人で出掛ける。

私は特に予定がなかったからよかったけど、お姉ちゃんは「勉強したかったのに…」と不平を漏らしていた。

２つ上のお姉ちゃんは高校三年生で県内の国立大学を目指している。私よりも頭の良いお姉ちゃんの通っている高校は県内で一番レベルが高い、

その高校でも成績はトップクラスらしいけど、とにかくお姉ちゃんは努力の人で、勉強ばかりしていて、夏休みには勉強している姿とご飯を食べる姿しか見たことがなかったほどだ。

勉強以外に楽しいことはたくさんあるのに……勿体ないなと横目で見ながら私は友だちと遊んだりして、夏休みを自分なりに満喫していた。

小学生の頃は夏休み、お姉ちゃんと遊ぶことも多かったけど、お姉ちゃんが高校に入ってからは遊ぶどころか話すことさえも少なくなった。
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