なくした時間にいてくれた
毎日お姉ちゃんには今日の出来事など話したいを送っている。もちろん読まれていないから返事は来ない。

それでも伝え続けることでお姉ちゃんと繋がっているように感じている。いつか目覚めた時に読んでくれたらいい。

私のメッセージが少しでも役に立てばいい。

成績表をもらったことも書いた。順位は7位だった。320人中7位だなんて私なら大喜びしてしまう。体が勝手に動いてくれて良かったとつくづく思った。

机の引き出しをまず探した。中学の時に何回かプリクラを撮っていて、その写真を見せてもらったことがある。一緒に写っている中に同じ高校に行った友達がいたはず。

確か合格記念に撮ってきたとお姉ちゃんがはしゃいでいた。あれはどこにあるかな。手帳に貼ってあるとか挟んであるとかないかな。

家族とはいえ、プライバシーに関わるところを漁るのは気が引けるけど、どうしてお姉ちゃんが一人でいるようになってしまったのかその原因を知りたい。

一人でいるより誰かといた方が楽しいと思うから。


「んー、ないなー」
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