遠回りして気付いた想い
亜耶が、俺のために選んでくれたんだ。

それだけで、嬉しかった。

あっ。

本当は、直接渡して、着けてるとこを見たかったんだがな。こればかりは、仕方ないか。

鞄から、包装されたプレゼントを取り出し、机の上に置く。

亜耶、気付いてくれるかな。

そう思いながら、スヤスヤと眠る亜耶に近づき。

邪魔そうな、前髪を払い除けて、額に口付けた。

「う…ん……」

ヤベ、起きたか?

そう思ったが、寝返りをうっただけだった。

ほっ…。

よかった。

「おやすみ亜耶。よい夢を」

俺は、そう言って部屋を出た。
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