遠回りして気付いた想い
買い物・・・亜耶side
「亜耶ちゃん、此所に入ろう」
由華さんが、楽しげに私の背を押して、店の中に入る。
そこは、高級感溢れるお店で、私には場違いとしか言えない場所だった。
不安げにお兄ちゃんを見るも、首を横に降り、両手を挙げてお手上げポーズをする。
由華さんは、お兄ちゃんの婚約者でしょ?何で無理なの?
何て、疑問に思いながらも、足は由華さんにされるがまま、中に一歩踏み出していた。