cutie honey
…結局、今日も残業決定だ。

自分の仕事は定時に終わったのに、この大量の資料をまとめるとなると、だいぶ時間がかかるな。

私は大きな溜息をついた。

「はぁ〜…よし、やるか」

誰もいなくなったオフィスの中で、黙々と作業を続けていく。

…グー。お腹が鳴った。

無理もない。お弁当の半分は、三枝課長に食べられた。

「…ぁ、飴」

私はポケットから、三枝課長からもらった飴を取り出すと、それを口に入れた。

「…おいひぃ」

甘い物は、頭の回転を早くしてくれる。

また、頑張れそうだ。

「…まだ、いたの?」
「…ビクッ!…ゴホッ、ゲホゲホ」

突然声をかけられて驚いた私は、飴を飲み込んでしまい、咳き込んだ。

三枝課長が、会議から帰って来たらしい。

咳き込む私を三枝課長は背中をトントン叩いた。

…何とか無事だった。

「…し、死ぬかと思った」
「…プッ…あ、ははは」

焦る私を見て、三枝課長は笑った。
…笑い事ではないのに。
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